J1清水エスパルスの新戦力紹介連載の第6回は、下部組織から唯一の昇格となったMF成岡輝瑠(ひかる、18)。クラブの未来を担う若手が、定位置争いに割って入るべく、ひた向きにアピールを続けている。

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昨季の成岡は2種登録選手として、トップチームの公式戦11試合に出場した。「多くの経験をさせてもらった。今年は目に見える結果にこだわりたい」と決意を新たにした。

ルーキーイヤーが幕を開け、リーグ開幕に向けた練習試合でも出場機会をつかんでいる。それでも自己評価は厳しめ。「思ったようなプレーができていない」と唇をかむ。それでも「自分の課題や立ち位置がはっきりした。やるしかない」と、既に気持ちを切り替えている。実戦形式では主にボランチに入り「得意とする細かいタッチや、狭いエリアで前を向くプレーを出したい」。その上で「キックの質が、他の選手と比べてまだまだ」と分析している。

チーム最年少の成岡を含めて、新加入選手は11人。ポジション争いは激しい。それでも「若手なので、ミスを恐れずにチャレンジしていきたい」と前向きにとらえている。各世代別の日本代表に選ばれてきた逸材が、Jリーグの舞台でも輝いてみせる。【古地真隆】

◆成岡輝瑠(なるおか・ひかる)2002年(平14)7月28日、静岡市生まれ。中学時代から清水エスパルスの下部組織でプレー。今季からトップチームに昇格した。170センチ、59キロ。利き足は右。