J1最下位に低迷するヴィッセル神戸は29日、スペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(65)の契約を28日付で解除し、強化部スタッフだった吉田孝行新監督(45)の誕生を正式発表した。神戸で3度目の就任となる吉田監督には、今季最後まで指揮を任せ、7月2日のアウェー鳥栖戦に臨む。

永井秀樹スポーツダイレクター(51)は会見で、ロティーナ氏の解任について「短い期間だったが守備はやっていただけた。しかし、守備に重きがいきすぎる」などと問題点を指摘。「神戸がビッグクラブゆえ、結果にフォーカスしなければならない」と、時間的猶予のない立場を強調した。

千布(ちふ)勇気社長(37)は「今の状況を考えると奇跡に近いかもしれないが、一丸となって乗り切りたい」と、J1残留を最大の目標に設定。強化部員としてチームを熟知する吉田監督に命運を託す。