横浜、川崎、C大阪などで活躍した元Jリーガーの田中裕介氏(39)が1日、福島・伊達市の聖光学院高校のスポーツ探究コースに在籍する約300人の生徒に向けて実施された「10代の私(あなた)へ~それでもなお、人生は選べる」と題したトークイベントに参加した。

若者向けに講演活動などキャリア教育を行っている一般社団法人ハッシャダイソーシャルと日刊スポーツ新聞西日本が、中高生の生き方を考えるきっかけ作りのために共同で企画したイベント。柔道男子60キロ級で五輪3連覇の野村忠宏氏のトレーナーを務めていた柔道整復師の浦本学氏と、ファシリテーター(進行役)のハッシャダイソーシャルの勝山恵一氏と森本瑛氏の3名とともに、高校卒業後のキャリアや人生について、自身の経験を交えながら熱く語り合った。

長年プロ選手として活躍を続けてきた田中氏は、プロで生き続けるコツや、練習へのアプローチ方法、自信のつけ方などの考え方を披露。「何のために練習しているのか、何のために時間を使っているのかをプロになってからより考えるようになった。自分に何が足りないかを日々解決していくことが大事」と伝えた。

甲子園の常連でもある野球部員の生徒からは「外角のスライダー、チェンジアップが全く打てない。どん底からの脱出方法が知りたい。いい言葉を教えてほしいです」と質問があった。田中氏は自らの座右の銘でもある「意志あるところに道あり」という言葉を伝授し、「自分の意志を大事にしてほしい。自分がきつくなった時に頑張れる」と背中を押した。

また「何かを続けようとしてもすぐに諦めてしまう」という生徒に対しては「誰かと共有することが大事。友達だったり、誰かを巻き込んで一緒にやることは1つのテクニック。全然恥ずかしいことではない」と持論を展開した。

最後には「みなさんには可能性がある。自分に期待して、自分の人生に自信を持ってやってほしい」と話し「『仲間』に出会えることはなかなかない。部活動だったり、学校生活はすごく貴重な時間。自分の今の環境を大事にして過ごしてほしい」とエールを送った。

◆田中裕介(たなか・ゆうすけ)1986年(昭61)4月14日、東京都生まれ。桐光学園(神奈川)から05年に横浜に入団し、06年にJデビュー。07年にU22日本代表に選出。その後は川崎、ウェスタンシドニー(オーストラリア)、C大阪、岡山、SHIBUYA CITY FCに所属し、23年1月に現役を引退。現在は同クラブの執行役員を務める。J1通算228試合出場10得点。181センチ、79キロ。血液型A。