バルセロナが楽天とのメインスポンサー契約を今季限りで終了する可能性が高いと、スペインの地元紙アラ電子版が8日に報じている。

楽天はバルセロナと最初に契約を結んだ2017-18シーズンから昨季にかけ、年間5500万ユーロ(約71億5000万円)プラス出来高ボーナスを支払っていた。一方、来年6月30日まで契約延長した今季のメインスポンサー料は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受け、3000万ユーロ(約39億円)プラス出来高ボーナスと、大幅に減額されている。

同紙によると、楽天はこの数年間、バルセロナが自分たちのニーズに応えてくれず軽視されたと感じることがあり、契約当初に設定されて目標も達成されていないと考え、不満を持っているとのこと。その状況下、今年3月にジョアン・ラポルタ氏が新会長に就任したタイミングで、バルセロナ首脳陣は2022年以降の契約延長を求め、楽天と会合を実施し、契約当初の金額に戻すことを望んだが、楽天に拒否され、折り合いがつかなかったとのことだ。

さらに楽天が契約延長を望まない理由として、最初に契約を結んだ時に所属していたメッシ、ネイマール、スアレスといったスター選手が1人も残っていないことも影響しているとみられている。

そんな中、バルセロナは今夏、メインスポンサー契約のオファーをいくつか受けており、仮想通貨取引所関連の企業からのものが経済面で最も魅力的であるというが、投機的でリスクが高く、変動が激しいため、クラブ首脳陣は好意的に見ていないとのこと。一方、この他にもクラブ首脳陣の求める条件に合うオファーも届いているため、現在、真剣に検討していると同紙は伝えている。

このような状況のため、バルセロナは現時点のところ、来年6月30日に楽天とのメインスポンサー契約を終了する可能性が高くなっている。(高橋智行通信員)