今季チームを33季ぶり3度目のセリエA制覇に導いたナポリのルチアーノ・スパレッティ監督(64)が29日、今季限りで退任すると表明した。

スパレッティ監督は21年7月からナポリの指揮を執り、あと1年契約を残している。しかしイタリアANSA通信によると、同監督は「私はデラウレンティス会長に1年間休む必要があるとストレートに伝えた」「私は少し疲れていて、娘のマチルデと一緒に過ごしたい」などと話した。同監督は来年1年はどのチームとも仕事はしないと明言したという。

ナポリはスパレッティ監督のもと、セリエA優勝のほか、欧州チャンピオンズリーグ(CL)では準々決勝に進出。ACミランに敗れた。

映画プロデューサーでもあるデラウレンティス会長は、スパレッティ監督の退任について「彼は自由人だ。私は映画界に50年いて、監督や俳優と多くの独占契約を結んできた。誰かが自分のところにやってきて『私はベストを尽くし、人生の一段落がついた。休暇がほしい』と言ってきたらどうする。反対するだろうか?」「人は寛大でなければならない。私は見返りを期待しない。彼は私たちに与えてくれた、私は彼に感謝している。そして今、彼が好きなことをし続けるのは正しいことだ」などと話した。

スパレッティ監督は最近、ナポリの3度目のセリエA優勝を記念して、腕にタトゥーを入れた。「ナポリの人々の温かさと愛が(優勝へ向けた)違いを生んだ。ナポリは文字どおり、私の肌に刻まれている。この2年間で、私の中のものを引き出すことができた。この街、このグループ、この人たち、みんなが我々が感じている幸せを享受するにふさわしい」と話した。

スパレッティ監督の後任には、前スペイン代表監督のルイス・エンリケ氏、元ナポリ監督のラファエル・ベニテス氏らの名前が挙がっている。