自国開催の1960年大会以来の頂点を目指す韓国(FIFAランキング23位)はオーストラリア(同25位)との強豪対決に2-1で逆転勝ちし、ベスト4入りした。

0-1の後半ロスタイムにFW黄喜燦(28=ウルバーハンプトン)のPKで追いつくと、延長前半にFW孫興民(31=トットナム)がFKを直接たたき込んだ。6日(日本時間7日)の準決勝で、タジキスタンを1-0で下し初4強に進出した同じE組のヨルダンと対戦する。

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韓国が2戦連続で延長戦突入の激闘を制した。クリンスマン監督は「またドラマが生まれた」と興奮を隠せない。敗退かと思われた0-1の後半ロスタイム、主将の孫興民が土壇場で底力を示した。左から仕掛けてPKを獲得し、それを黄喜燦が決めて同点。延長前半にはペナルティーエリア左からの直接FKを自らニアサイドへ豪快に蹴り込んだ。

PK戦を制したサウジアラビアとの決勝トーナメント1回戦でも敗色濃厚の後半ロスタイムに同点ゴールが生まれ、1次リーグ第2戦のヨルダン戦から4試合連続の後半ロスタイム弾。崖っぷちに追い込まれながらも息を吹き返す戦いぶりに母国では「ゾンビサッカー」との形容もされた。指揮官は「120分間、戦い抜いた選手たちを誇りに思う」とたたえ「ニックネームは何でもいい」と言って笑った。

ただ、ドイツ王者バイエルン・ミュンヘンでプレーするDFキム・ミンジェが後半ロスタイムに今大会2枚目のイエローカードを受け、準決勝のヨルダン戦は出場停止となった。ドイツ人指揮官は「大きな穴。リーダーであり、優れた選手」と守備の要の不在を嘆きながらも「守備的MFを下げて3バックで戦うこともできる。DFは他にもいる」と選手層に自信をのぞかせた。

4強入りの立役者となった孫興民は「重要なのは勝つこと。このような形の勝利は望んでいたものではないが、チームの結束力をさらに高めると思う。120分間プレーするのは苦痛だけれど、精神力で乗り越えることはできる。母国のためにプレーしているのだから、疲れは言い訳にはならない」と言った。64年ぶりアジア制覇へ、アジアの虎のエースは「団結力は僕らの強み。トロフィーを持ち帰りたい」と力を込めた。