仙台89ERSのクレイグ・ウィリアムス(27)が両軍最多の26点を挙げる活躍で福島ファイヤーボンズを79対67で下し、初戦を突破した。

 冷静にシュートを決め続けた。昨年の準決勝で敗れ、リベンジを狙う福島が気迫の攻めを見せ、両軍合わせて50ファウルと、ヒートアップした試合展開。ウィリアムスと共に得点源であるオルー・アシャオル(29)が前半だけで4つのファウルを記録し、あと1ファウルで退場という危機的状況。主将の柳川龍之介(26)も「レフェリーと戦ってしまった部分もあった」と振り返る中、ウィリアムスは「自分はアグレッシブに、そしてスマートに戦うことを心がけた」と日本人選手にも笑顔で声をかけ、第3Qは自ら逆転シュートを決めて、アシャオルと2人で計42得点を挙げてチームを引っ張った。柳川は「2人ともチームプレーに徹してくれる。コート上でハッスルしてくれる姿は見習わないといけない」と、新戦力を頼もしく見つめた。

 後藤敏博ヘッドコーチ(50)は「前半でオルーのファウルが重なった中、ウィリアムスがよくつないでくれた。頭がいいので、周りを見てパスも出せる」と評価。オルーについても「キャリアもある選手なので信頼している。明日は切り替えてやってくれるでしょう」と今日の準決勝に期待を込めた。【林野智】