世界ランキング6位の日本は、同1位でリオデジャネイロ五輪金メダルの中国に1-3で敗れた。2勝3敗の勝ち点6で5位となり、2大会連続のメダル獲得を逃した。今大会初めて第1セットを失い、第2セットを26-24で奪い返したが、第3、第4セットは一方的な展開で力負けした。

 王者中国に敗れ、中田監督は涙を流した。「どうしたんでしょうね。年取ると涙腺がゆるんで」。そう言いながらタオルで目元をぬぐい、「悔しいですね。選手が最後まで力を振り絞ってくれたという、気持ちだけです…」と言った。

 5月に新チームを発足させ、スピードと強力な精神力を柱に20年東京五輪へ歩み出した。今大会ではロシア戦は自滅、米国には競り負け、中国には完敗。中田監督は今後の課題に「サーブ、レセプションアタック(サーブレシーブからの攻撃)」と即答。今季15勝6敗の中で見えてきた強化ポイントだ。

 強豪ブラジルには7月に6年ぶりの白星、今大会でも勝ち30年ぶりの連勝。礎はできつつある。「五輪までを3段階とすれば、今年は40%。土台はできつつある。来年には70%まで強化して積み重ねたい」。涙が乾くと、相手を見据える目力でそう言った。