京産大が同大との“ライバル対決”に73-19と大勝した。FWで7本、BKで4本の計11トライを量産。5戦全勝として2試合を残し、5年連続の大学選手権出場を確定させた。

 前半5分、43分にラインアウトからモールで押し込み、トライを決めた。後半5分にはゴール前5メートルからスクラムを押し込んだ。一方、前半にはターンオーバーからBKが走る形で3トライを奪った。

 大西健監督(67)は「FWが頑張ってBKが応える。今年初めてチームが1つになった。ひとえに同志社さんというライバルのおかげです」と喜んだ。元木由記雄ヘッドコーチ(HC、46)も「やっとすっきりした試合ができました。今までの4試合は力があるのに出してへんのが不満でしたからね」と笑顔を見せた。

 猛練習、たたき上げ-。その京産大イズムを象徴する選手が、初先発で期待に応えた。SO山内凌雅(2年)。ラグビーでは無名の関大北陽出身で同校ラグビー部の1期生。花園経験もないが、そのセンスを見込んだ元木HCの勧誘で入学。前節の関学大戦で途中出場し、ロスタイム4分で12点差を逆転する劇的勝利を演出、その流れを買われて抜てきされた。「とにかくボールを動かそうと…。周りを生かすことを心掛けました」。この日はキックでエリアを巧みに支配し、リズムのいいパスでFW、BKの一体感を作った。元木HCは「いいテンポを作ってくれましたね」と目を細めた。

 第6節の19日は天理大との全勝対決になる。「今までの4試合の出来ならきつかったけれど、これで天理大にチャレンジできるチャンスの土台は作れたんちゃいますか」と元木HC。98年度以来19季ぶり5度目の関西リーグ優勝が見えてきた。