日本卓球協会の宮崎義仁強化本部長は10日、都内で行われた理事会後、1月の全日本選手権を最年少で制した張本智和(14=エリートアカデミー)に、試合後の振る舞いに関して注意したことを明かした。

 張本は全日本選手権で歓喜の優勝後、すぐにコーチ席の父宇さんと抱き合い、喜びを分かち合った。感動的なシーンだったが、試合後の慣例として(1)対戦相手と握手(2)審判と握手(3)相手コーチと握手(4)自分のコーチと握手となる。宮崎強化本部長は「(父のところに行った)気持ちは分かるが、それが当然と思われては困る」と、男子代表の倉嶋監督を通じて相手に敬意を持つ重要性を説いた。

 この日の理事会では得点時の掛け声についても、同じことを何度も連呼することの禁止を確認した。全日本選手権では得点時に「ヨーヨーヨーヨー」と何度も連呼する女子選手がいた。張本の「チョレイ」に関しては連呼ではないとの判断で禁止にはしないが、星野一朗専務理事によると、日本協会には電話、メール、FAXで苦情が来たという。

 一部地域でチョレイが「ちょろい」との意味で使われることから「止めさせてほしい」との意見だった。張本は「ちょろい」との意味ではなく、あくまで自らを鼓舞し、気合を高めるために使っている。それでも、宮崎強化本部長によると、本人は批判を気にしており、最近は「チョ」で止めたり、自分なりに「チョレイ」を自粛していると説明した。