女子ダブルス世界ランキング3位の福島由紀(26)広田彩花(25=アメリカンベイプ岐阜)が、同12位の志田千陽(22)松山奈未(21=再春館製薬所)を12-21、21-16、21-19で接戦を制し、チームの勝利に貢献した。

苦手意識があったのか、6月の全日本実業団、9月の韓国オープンで敗れている相手に序盤は苦しみ、第1ゲームをあっさり奪われた。それでも広田が「悪い部分が出たけど、切り替えるしかないと思って。自分たちが出てしっかり取るのが役割。チームに勢いがつけば」と第2、第3ゲームの接戦を勝ちきり、元世界ランキング1位の貫禄を見せた。福島は「連敗していたけど、個人戦と団体戦は違う。そういうことを考えずに自分たちのプレーをしようと。(第2ゲーム)途中から相手のミスも増えてラッキーだった」と笑顔を見せた。

4月末からの東京五輪出場2枠をかけた選考レースでは日本のライバルであるナガマツ、タカマツペアを抑えて1位を独走。選考レースは1年間の上位10大会の合計ポイントで決まり、既に3組とも10戦以上を戦っているため、今後は好成績でポイントを重ねていく必要がある。この日の試合後には東京へ向かい、5日開幕の福州中国オープンに出発。福島は「試合が連続していく中でコンディションが大事になっていく。2人で力を合わせて頑張りたい」。ポイントの高い12月のツアーファイナルには世界選手権(8月)優勝のナガマツペアの出場が決まっている。タカマツペアとの争いを制して残り1枠を勝ち取り、結果を残せば東京五輪出場が大きく近づく。常に目の前の「1戦1戦」を意識してプレーするフクヒロペア。過密日程も1つずつこなしていき、東京五輪出場まで1歩1歩進んでいく。【松熊洋介】