テニスの4大大会第1戦、全豪オープン最終日は2日、メルボルンで行われ、男子シングルス決勝で、世界2位ノバク・ジョコビッチ(32=セルビア)が、4大大会初制覇に挑む世界5位ドミニク・ティエム(26=オーストリア)に6-4、4-6、2-6、6-3、6-4で逆転勝利し、2年連続最多8度目の優勝を飾った。4大大会は17勝目で、優勝賞金412万豪ドル(約3億円)を獲得。世界ランクも1位に返り咲く。

4時間ちょうどの死闘を制したのはジョコビッチだった。

「今日は本当にタフな試合だった。負けていたかもしれない。ティエムをリスペクトしている」。

その言葉通り、タフな試合だった。決勝までの6試合で失セットは1。省エネで勝ち上がり、準決勝から中2日と休養も十分だった。だが、この日は第2セットで判定への不満から主審にクレームをつけるなど集中力を欠く場面があった。

第2、3セットを奪われ、逆転されたが、そこからが真骨頂。数々の修羅場を乗り越えた経験を生かして、気持ちを切り替える。第4セットでリズムを取り戻し6-3と奪い返すと、最終セットも正確で鋭いショットで連続奪取で再逆転。絶対絶命の危機から自らを立て直し、4大大会17度目のタイトルを手にした。

優勝インタビューではオーストラリアの山火事、NBAの元スターで友人のコービー・ブライアントさんの死をあげて「みんな団結して前に進もう」と呼びかけた。