スウェーデン・スケート連盟が26日、公式サイトを更新し、来年3月のフィギュアスケート世界選手権(24~28日、ストックホルム)開催に向けて、外部との接触を断つ「バブル」環境を整えることを検討していると明らかにした。全米テニスや国際体操大会などで成功例がある新型コロナウイルス対策で、既に国際スケート連盟(ISU)と協議を始めているという。

選手や関係者は、各国からの渡航前と到着時に検査を受け、会場のエリクソングローブに入った後は「バブル=泡」から出ることなく、敷地内のホテルとリンクの往復だけ許される、等のガイドラインを作成している。既に複数国で開催しているグランプリ(GP)シリーズや、来年1月の実施予定の欧州選手権(ザグレブ)からも知見を得る、としている。

まだ決定したものはないが、現段階では無観客を想定しており、代わりにオンラインで視聴できるシステムの構築など複数案を練っているという。また、スウェーデン政府は今月20日から、国際スポーツイベント参加者の入国を認める新制度の運用を始めており、主催者側や出場を希望する選手にとっては追い風となっている。

今年3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)はコロナ禍で59年ぶりの中止に追い込まれていた。来年の世界選手権は22年北京オリンピック(五輪)の枠取りが懸かっており、例年にも増して開催可否が注目されている。【木下淳】