今大会最年少の15歳が初の全日本の舞台で鮮烈な印象を残した。中学3年、ショートプログラム(SP)13位の三浦佳生(KOSE新横浜プリンスFSC)が、4度の4回転ジャンプに挑み、3本を成功させた。フリーは153・65点、合計221・26まで積み上げて7位だった。

4回転は冒頭のトーループに成功。続くサルコーが2回転になると、「3本そろえたくて迷いはなかった」と、ジャンプの予定を変更して再びサルコーに挑んだ。見事に決めきると、後半には4回転-2回転のトーループの連続技も決め、演技後に力強く拳を握った。

スピードに乗った跳躍、回転速度、そして何より気持ちの強さ。「この舞台で三つそろえられたのはうれしい。存在をちょっとでも残せたのではないか」と堂々と振り返った。

前日のSPの演技後は、会場で羽生結弦の演技に目を見張った。「常に集中している、見習おうと思いました。見ていてあらためてすごいなと。またファンになりました」。4回転のすばらしさについて、「本当にトータル。高さ、幅、高さ、流れ。すべてピカ一。『ザ・教科書』のようなジャンプで。特にサルコーとルッツが好きで。ルッツはギリギリ、ドアウトで跳んでいるので、あれこそ教科書のような4回転」とまくし立てた。

今後について聞かれると、「全日本の舞台で台を狙っていくくらいの気持ちでやりたい」と宣言。偉大な先輩との初共演を糧に、さらに飛躍する。