昨年末の全日本選手権で2年連続の3位と健闘した鍵山優真(17=星槎国際高横浜)が、男子の準メインで登場した。

濃紺の上下でシックに決めた衣装。まず演じたのは、ファンに人気のジャズナンバー「Take Five」だった。今季序盤に佐藤操コーチが振り付けしたショートプログラム(SP)曲を舞い、ジャンプは3回転のループとルッツ、2連続の3回転フリップ-2回転トーループを跳んだ。

冬季オリンピック(五輪)2大会出場の父、正和さんの故郷でもある名古屋での滑り初め。1曲目で質の高いエッジワークを見せた後、アンコールの拍手を受けると、照れ笑いを浮かべながら再びリンクへ。世界的振付師ローリー・ニコルさんが手掛けた、難易度の高い今季のフリー曲「アバター」を演じ切った。

昨年11月のグランプリ(GP)シリーズNHK杯では、自国内の変則開催だったものの、日本男子初となるGPデビュー戦Vを遂げた。年が明け、22年北京オリンピック(五輪)シーズンへ。今年3月の世界選手権(ストックホルム)代表にも決まり、さらなる飛躍が期待されるシニア1年目の有望株が、21年を上々演技で発進した。【木下淳】