東京パラリンピック銀メダルで、世界2位の上地結衣(27=三井住友銀行)が、1回戦で敗れる波乱があった。

同3位のアニク・ファンクート(オランダ)に5-7、5-7のストレート負けを喫した。上地は全豪優勝2回で、5年連続決勝進出。1回戦で敗れたのは12年以来10年ぶりとなった。

リズムやタイミングが大きく狂ったため、車いすと飛んでくる球の距離が合わない。加えて、相手の球の速度よりも、ラケットが早く出てしまう。そのため打点が前になり、腕が伸びきったところで球と当たるため、力が伝わらない。「最後までタイミングもペースもつかめなかった」。

オフシーズンに、今年の目標である速い攻撃の練習を行った。一般のテニスの相手をパートナーに、練習をしてきたが、どうしても車いすテニスとはリズムが違う。「それを修正しようとしたができなかった」。

昨年9月の東京パラリンピックという大きな目標が終了し、一区切りがついた。しかし「テニスへのモチベーションは変わらない」。東京パラリンピック直後には全米を戦い、11月にはマスターズに出場。銀メダリストとしての仕事もあり「忙しくて、練習する時間が少なかった」。まだ、24年パリ・パラリンピック出場は決めていないが、この敗戦を糧に、再び日本の女王が前を向く。

◆全豪オープンテニスはWOWOWで全日生放送、WOWOWオンデマンドとテニスワールドで全コートライブ配信される。