フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ開幕を控えた出場選手の合同記者会見が9日、都内ホテルで行われ、大会に向けた抱負を語った。

【出席者とエントリー大会】

<男子>

【宇野昌磨】(24=トヨタ自動車)=第2戦スケートカナダ(10月28~30日、ミシサガ)第5戦NHK杯(11月18~20日、札幌)

【佐藤駿】(18=明大)第4戦=英国大会(11月12~14日、シェフィールド)第6戦フィンランド大会(11月25~27日、エスポー)

<女子>

【坂本花織】(22=シスメックス)=第1戦スケートアメリカ(10月21~23日、ノーウッド)第5戦NHK杯

【紀平梨花】(20=トヨタ自動車)=第2戦スケートカナダ、第6戦フィンランド大会

【河辺愛菜】(17=愛知・中京大中京高)=第3戦フランス杯(11月4~6日、アンジェ)第6戦フィンランド大会

<アイスダンス>

【小松原美里】(30)【小松原尊】(31=ティム・コレト)夫妻組(倉敷FSC)=第2戦スケートカナダ、第5戦NHK杯

-(小学生から)コンビネーションが好きです。プログラムを終えた後など好きな瞬間はどこですか

宇野「僕はコンビネーションジャンプが1番苦手です(笑い)。1番の課題です。最高の瞬間は、練習してきたことが試合で成し遂げられた時がうれしい。あとは、結果を残した時に周りの人たちが喜んでくれている姿を見るのが、うれしい瞬間です」

坂本「だだかぶりなんですけど、練習からノーミスを続けて、最後のスピンまで回り切れて、ポーズを決めた時がうれしい。そこから記憶が飛ぶんです。うれしいって気持ちだけに。スコアも、目に見えている時は点数がうれしいけど、画面から消えたら忘れちゃうくらい、うれしい。やり切った瞬間がうれしいです」

-(中学生から)将来スポーツ医師になりたい。紀平選手は負傷を経験されましたが、その時に支えられたものはありますか

紀平「支えられた人は、もちろん家族やファンの皆さんです。ガックリきたシーズンではあったんですけど、家族は気にすることないと明るく接してくれて、私も楽しく過ごそうという気持ちになれました。気にせず頑張ればいいやって。家族にはすごく感謝したいです。あとは、後ろを向いてしまう時とか定期的にSNSにコメントをくださる皆さん。待ってくれているなと感謝しています」

-4年前は、北京オリンピック(五輪)を目指してスタートした。今度はミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指すに当たって、この4年間で成長したところは

美里「私たちは4年間の間にけがもしましたし、毎シーズン、チャレンジをしてきました。五輪の後は初めての経験なので、意向を話し合いながら、次に向けて、さらに厳しく、アスリートとして厳しくやっていきたい」

尊「すごく厳しくなりました、自分に。今後どれぐらいできるのか、まだ成長したい。一緒に滑るようになって10年。初めて(美里とカップルを)組んだ、滑り始めた場所がミラノなので、運命を感じて頑張りたい」

河辺「(17歳で北京五輪に出場したが)4年前はノービスが終わるぐらいの年で、しっかり五輪を考えたことがなくて、やんわりしていました。次の4年は、しっかりした目標になっています。強い気持ちに変わったのかなと思います」

佐藤「夢のまた夢でしたね。今も夢なんですが。ここからの4年間は人生でも一番大事な時期になると思う。けがにも気をつけて、毎シーズン、しっかり成長していきたい」

紀平「北京に向けて強い思いがありました。(右足首の疲労骨折で断念も)いろんな成長ができたかなと思うので、気負いすぎず、毎シーズン計画通りに。次は出られるように頑張りたい」

坂本「平昌の時は直前に気持ちが芽生えて、勢いだけで行けて。北京はシニア4年間の実績があって全く違う感覚で挑めました。もう何でもかんでも、がむしゃらに、という気持ちだけではできない部分も出てくるので、今後は体も大事にしないといけない。自分を大事にしながら、成長していけたらな」

宇野「平昌の時は、ただ上っていくだけ。突っ走って、いい成績が出ました。それからの4年間、いろいろあって、つらい思いをして、うまくいかなかった。でも、北京までの最後の1年で成長できた。今後は、この4年間、という区切りではなく、また1年1年、成長できるシーズンにしたいと思っています」

GPシリーズのNHK杯を除く5試合と、上位6選手・組による3季ぶりのファイナル(12月8~11日、イタリア・トリノ)はテレビ朝日系の地上波、BS朝日、CSテレ朝チャンネルで中継される。テレ朝動画による有料ライブ配信も行われる。【木下淳】