卓球女子の平野美宇(23)が25日、所属の木下グループで取材に応じ、来年のパリ五輪のシングルス代表争い(2枠)が決着する同年1月の全日本選手権(東京)に向けて意気込みを語った。

カジュアルなスーツに身を包んだ平野は、言葉に充実感をにじませた。「今年は自分の卓球人生の中では上位に入るぐらい良い年だった」。7月に行われた「WTTツアーコンテンダー・ザグレブ」で世界ランキング1位の孫穎莎(中国)を退けて優勝するなど、飛躍を遂げた1年を笑顔で振り返った。

大詰めを迎えたパリ五輪の選考レースは、首位の早田ひなが独走。実質残り1枠となった出場権を、伊藤美誠と争う形となっている。2位の平野は3位の伊藤に34・5点差をつけて優位に立つが、「今の点差はほぼ同じところからのスタート。良い意味であまり気にせずに自分の卓球に集中したい」と油断はない。

全日本選手権に向けた意気込みを、色紙に「雲外蒼天(うんがいそうてん)」としたためた。「どんな試練でも、努力して乗り越えれば快い青空が望める」という意味の語。倉嶋洋介総監督から送られた言葉だと明かし、「うまくいかないこともあるけど、その後にはいい結果が待っている。信じて戦いたい」と決意を示した。

21年の東京五輪では石川佳純さんとの選考レースに敗れ、シングルスの出場を逃した。「2度目の正直で、絶対に(五輪へ)行きたい気持ちが強い。1度経験している分の強さもあるので、『最後は絶対に自分が行くんだ』という強い気持ちを持って全日本を戦い終えたい」。初のシングルス切符獲得へ、闘志を燃やした。

 

◆24年パリ五輪代表争い シングルス代表枠は2。約2年間の選考レースで残す大会は来年1月の全日本選手権(優勝120点など)のみ。ポイント上位2人が選出され、女子は1番手独走の早田が決定的。2枠目を2番手の平野、3番手の伊藤が争う。3人で構成する団体戦出場枠を獲得できた場合、残り1人はシングルスで選出した2人とダブルスが組め、団体戦での活躍が期待できる選手に決まる。今大会は世界ランク上位16人が出場。同上位3人以内の中国勢に勝利時のみ、五輪選考ポイントで10点(準決勝と決勝は15点)が入る。選考レース2番手の平野は出場していない。

 

◆パリ五輪シングルス選考ポイント上位

〈1〉早田ひな 790・5点

〈2〉平野美宇 486点

〈3〉伊藤美誠 451・5点

〈4〉木原美悠 354点

〈5〉張本美和 330・5点