乃木坂46メンバー3人それぞれが主演したホラー映画3作品が、4月から3カ月連続で公開されることが2月28日、分かった。グループ内でも演技力に定評のある能條愛未(19)中田花奈(19)伊藤寧々(18)が抜てきされた。3人とも映画初主演。AKB48グループの人事異動で、SKE48のエース松井玲奈(22)が乃木坂46への兼任での加入が決まり、同グループの注目度が上昇する中、3人は松井玲への対抗意識を燃やしている。

 能條主演の「死の実況中継」(仁同正明監督)が4月、中田主演の「デスブログ」(仁同正明監督)が5月、伊藤主演の「杉沢村都市伝説」(鳥居康剛監督)が6月にそれぞれ公開される。現在までに東京、名古屋、大阪など全国主要都市の劇場で上映されることが決まった。3作品とも、都市伝説として話題になったものをオリジナル脚本で映画化した。映画初主演の3人だが、中田は映画出演そのものが初挑戦。同一グループのメンバー3人の主演作の連続公開は、異色企画として話題となりそうだ。

 関係者によると、主演の人選は演技力が決め手になったという。3人はミュージカル経験のある能條をはじめ、ともにグループ内で演技力に定評がある。能條は「自分を中心に撮影が動いていくのが新鮮でした。いただいたチャンスを生かして、演技のお仕事も頑張っていきたい」と話す。

 アイドルファンの間で、乃木坂46の注目度は急上昇している。先月24日の「AKB48グループ大組閣祭り」で、中心メンバー生駒里奈(18)がAKB48チームBとの兼任が決まり、松井玲が乃木坂46に兼任で加入することも発表された。AKB48グループと乃木坂46の間の異動は初めてで、大きな話題となった。

 3カ月連続の主演映画公開という大チャンスを与えられた能條、中田、伊藤の3人は今回の異動に刺激を受けている。中田は「何て言ったらいいのか」と戸惑いも隠さないが、複数のドラマ出演の経験がある松井玲について「演技力はすごい。でも乃木坂46も演技ができるんだぞというところを見てもらいたい」と対抗心を燃やしている。30秒以内に泣くことができる特技を持つ伊藤は「早泣きでは玲奈さんに負けません」。ものまねが得意な能條は「磨いていた表現力を生かして玲奈さんに追いつきたい」という。【横山慧】

 ◆乃木坂46

 AKB48グループと同様に秋元康氏がプロデュースを手掛ける。AKB48の公式ライバル。11年8月結成。レコード会社SMEの拠点でメンバーの最終オーディションが行われた東京・乃木坂がグループ名の由来。代表曲は「おいでシャンプー」「君の名は希望」など。現在のメンバー数は43人。