<岐阜国体:陸上>◇最終日◇9日◇岐阜長良川競技場

 男子4×100メートルリレーに39秒70で3連勝した静岡県チームは高瀬慧(23=富士通)と飯塚翔太(21=中大)、2人のロンドン五輪代表選手が走った。高瀬が2走で飯塚が4走。1走を少年B(中学3年~高校1年)の森下祐樹(浜松市立高1年)が、3走を少年A(高校2~3年)の日吉克実(韮山高2年)が走った。

 森下は100メートルのベストが10秒95で、少年Bカテゴリーでもそれほど強い選手ではないが将来を期待されて抜てきされた。「僕が足を引っ張ってしまうプレッシャーもありましたが、『オレらに任せろ。つないでくれれば勝つから』と言ってもらえたので気持ちよく走れました」

 第3走者の日吉は「高瀬さんからバトンをもらって飯塚さんに渡す。自分もオリンピック選手になったみたいでした」と、興奮を隠せない。

 日吉は100メートルと200メートルの中学記録保持者。やや伸び悩んでいるが、この経験を再浮上のきっかけにできるだろう。

 中学生や高校生にとって、憧れの選手が自分たちと一緒に行動するのが国体。その経験が国際舞台を目指すモチベーションになった選手も多い。国体は若手を育成する貴重な大会になっている。