◆5月前半の陸上競技展望(トラック&フィールド編)

 5月前半の陸上競技は、4月後半にスタートしたトラック&フィールドがさらに本格化。静岡国際、ゴールデングランプリ2013東京と8月のモスクワ世界陸上選考競技会が続く。

 静岡国際はトラックの追い風部分が多く、周回する種目が多く実施される。

 複数のモスクワ世界陸上A標準突破者が出ることが期待されているのが、男子の200メートルと400メートル障害。昨年のロンドン五輪では両種目とも3人のフルエントリー。今大会にも代表全員が出場する。

 特に200メートルは高瀬慧(24=富士通)と飯塚翔太(21=中大)が、4月29日の織田記念100メートルでともに10秒2台の自己新をマーク。今大会でA標準よりも高い派遣設定記録(20秒29)まで届く可能性がある。

 女子では4月の豪州遠征で1メートル92のB標準をクリアした走り高跳びの福本幸(36=甲南学園AC)、400メートル障害日本記録保持者の久保倉里美(31=新潟アルビレックスRC)が出場する。

 ゴールデングランプリ2013東京は、国際陸連の指定するワールドチャレンジミーティングの第3戦。ロンドン五輪女子走り高跳び金メダリストのアンナ・チチェロワ(30=ロシア)ら、世界のトップアスリートが多数出場する。

 国内選手も豪華で、織田記念100メートルで10秒01のジュニア世界タイ記録で走った桐生祥秀(17=洛南高)、85メートル96の日本歴代2位をマークした男子やり投げの村上幸史(33=スズキ浜松AC)、62メートル83の日本新を投げた女子やり投げの海老原有希(27=スズキ浜松AC)らが出場。記録的な期待も高い。

 男子やり投げにはロンドン五輪10位のディーン元気(21=早大)も参戦し、村上と再対決する。男子棒高跳びにはロンドン五輪代表だった山本聖途(21=中京大)ら、3人のモスクワ世界陸上標準記録突破者が出場。三つ巴の激戦が展開されそうだ。【5月前半の主な陸上競技大会(トラック&フィールド)】5月3日:静岡国際(袋井)5月5日:ゴールデングランプリ2013東京(国立競技場)