明日24日に行われる東京マラソン(都庁~東京ビッグサイト)の招待選手会見が22日、都内のホテルで開かれた。今夏のモスクワ世界陸上代表選考会を兼ねた男子の注目は、初マラソンに挑む佐藤悠基(26=日清食品)。トラックでエリート街道を歩んできたスピードスターは「失敗探し」の長丁場に挑む。

 走りのようなスピードもテンポの良さも、話す口調にはなかった。ポーカーフェースで佐藤は話した。

 佐藤

 周りの期待はありますが、あくまでもマラソンがどんなものかを経験するのが一番の目標。まずはゼロの状態で1回走って、ゼロに何を足したら数字が増えていくか、何が足りず何が必要なのか、体でマラソンを感じたい。

 昨年11月下旬に左ふくらはぎを肉離れ。12月は満足な練習を積めず、1月は基礎練習中心だった。40キロ走は3回したが練習方法は自己流。「(人から)与えられたもので失敗したら、そのせいにしてしまう。100%自分の責任で考えるのが大事」。東海大1年時から箱根駅伝で史上3人目の3年連続区間新記録を樹立し、1万メートルは日本歴代3位。時間をかけて、そのスピードに磨きをかける。