<高校総体:陸上競技>◇7日◇岩手・北上市

 陸上女子1600メートルリレーは相洋(神奈川)が大逆転優勝を果たし、6大会ぶりに400メートルリレーとの2冠を達成した。序盤は3位と苦しい展開だったが、第3走者の那木晃子(3年)が6連覇を狙う東大阪大敬愛をかわし、2位でバトンをつないだ。アンカー馬場紅海(3年)も、前を走る浜松市立を懸命に追った。最後の直線を迎えてもスピードを一切緩めず、ゴール直前で抜き去った。馬場は「連覇も阻止できて、もう最高です」と、ゴールで待つ3人と涙を流して抱き合った。

 4人全員の頭には「強走心」と書かれた鉢巻きが巻かれている。今季のテーマとして「大きな舞台でも強い心で走る」と意味を込めて掲げた。決勝前には銭谷監督に「連覇を止めてこい」と気合を注入された。那木は「最後のレースでみんなで最高の走りができた」と笑った。合言葉通りの力強いバトンリレーだった。