女子フリーが行われ、3月の世界選手権銀メダルの宮原知子(さとこ、17=大阪・関大高)が自己最高の129・12点で3位に入った。序盤の3回転フリップで回転不足をとられたものの、他は大きなミスなくまとめた。村上佳菜子(中京大)は6位。ペアでフリーに出場した古賀亜美(オリオンク)フランシス・ブドローオデ(カナダ)組も6位だった。日本は順位点の合計103点で3位となった。1位は米国で110点。

 演技後、シャイな宮原が珍しく両手を突き上げた。その先には、手をたたいて喜ぶ羽生らチームメートの姿があった。冒頭の3連続ジャンプを決め、その後の3回転フリップでの回転不足以外はノーミス。「ショートの失敗(6位)を取り戻せた。みんなが喜んでくれてうれしかった」と、演技前に緊張でこわばっていた表情は、はにかんだ笑顔に変わった。

 ガッツポーズには理由があった。幼少期から小2まで米国で生活していた時から、引っ込み思案な性格だった。帰国した時も同級生としか話せず、周囲から英語しか話せない子だと思われていたほど。「殻をやぶりたい」と大会中は帽子をかぶり、国旗を振って大声で仲間を応援した。試合を思いきり楽しむ気持ちが、のびのびとした演技につながった。

 全日本選手権優勝、世界選手権銀メダルと充実のシーズンを過ごした。控えめな声ながら「ケガさえなければできると自分を信じられるようになった」と自信を口にした。「来季は回転不足をなくして、ショートとフリーの両方で連続3回転ジャンプを入れたい」。これまでうつむき気味だった視線は、はっきりと前に向いていた。【岡崎悠利】