終盤のピンチで阪神バッテリーが見せた攻めに目を奪われた。8回にDeNAに2点差に追い上げられ、なお2死満塁。ここでベンチは桐敷を送る。佐野に対し、初球、2球目とインハイへツーシームを続け、いずれもファウルで追い込んだ。3球目、4球目は外の真っすぐが外れ、カウント2-2。5球目で初めてフォークを見せ、二ゴロで切り抜けた。

捕手の立場で言うと、2死満塁でいきなり内角に2球続けるのは、なかなかできるものではない。投手への信頼がないと要求できないし、それに応えた桐敷の強さを見た。2ストライクと追い込んだ時点で、もう7、8割は抑える形ができたと言っていい。最後は佐野もよく食らい付いたが、2球で打者不利のカウントになった時点で、阪神バッテリーの思惑通りだった。7連勝中の阪神と8連敗中のDeNAの違いを象徴する場面だった。

オールスターを挟み、DeNAの連敗が止まらない要因は何なのか? それを探るつもりで試合を見始めた。だが、試合運びやプレーで気になる点は、初回の桑原のけん制死をのぞけば、これといってなかった。明らかなのは、打てていないということ。9連敗中、1試合の平均得点は2・3点。特にオールスター明けは7試合でわずか10得点(1試合平均1・4点)のみ。連敗を止めるには、打って点を取っていかないといけない。

ただ、いつも言っていることだが、打者がヒットを打つか、打たないかを論じても仕方がない。大事なのは各自が準備を続け、1日でも早く状態を上げていくことだ。この日について言えば、6試合ぶりに先制はできたが、追加点が取れなかった。先制、追加点、ダメ押しという形を目指して、やっていくしかない。その上で、やはり、けん制死のようなミスはなくすこと。連敗中は失策も散見される。

一方の阪神は、シーズン中に2軍も経験した主力が戻り、きっちり結果を出している。今年一番のチーム状態になったと言っていい。(日刊スポーツ評論家)

DeNA対阪神 8回途中から登板した阪神桐敷(撮影・足立雅史)
DeNA対阪神 8回途中から登板した阪神桐敷(撮影・足立雅史)
DeNA対阪神 8回裏DeNA2死満塁、佐野を二ゴロに仕留め、ガッツポーズで雄たけびを上げる桐敷(撮影・前田充)
DeNA対阪神 8回裏DeNA2死満塁、佐野を二ゴロに仕留め、ガッツポーズで雄たけびを上げる桐敷(撮影・前田充)
DeNA対阪神 8回裏DeNA2死満塁、佐野を二ゴロに仕留めた桐敷を迎える村上(左から3人目)ら(撮影・足立雅史)
DeNA対阪神 8回裏DeNA2死満塁、佐野を二ゴロに仕留めた桐敷を迎える村上(左から3人目)ら(撮影・足立雅史)
DeNA対阪神 ヒーローインタビューを終え、スタンドのファンの声援に応える阪神桐敷(撮影・前田充)
DeNA対阪神 ヒーローインタビューを終え、スタンドのファンの声援に応える阪神桐敷(撮影・前田充)