ソフトバンクは5点リードをひっくり返されたが、優勝が堅いことは変わらない。ここ10年のパ・リーグをみる限り、85勝すれば、ほぼ優勝する。残り48試合で24勝と、ちょうど勝率5割でいい。現状の戦力で5割を切るとは考えにくい。優勝ラインが85勝より下がることも十分ある。数字上は9割9分9厘、ソフトバンクの優勝となる。ただ、気になるのは「油断」としか言えないプレーだ。
1点リードの8回、甲斐の判断ミスから追い付かれた。1死二塁でヘルナンデスがスライダーを引っかけた。ワンバウンドするとみたのだろう。甲斐はブロッキングの姿勢を取ったが、バウンドはせず、ミットの土手に当てるパスボール。二塁走者に三塁へ進まれ、万波の同点打につなげられた。
油断は3回にもみられた。周東の適時内野安打で6点目を奪い、なお1死一、三塁。ここで周東は二盗を試みたが、簡単に刺された。柳町も空振り三振で7点目はならなかった。5点リードを奪い、投手はエースの有原という状況で、勢いに任せて走ってしまったのだろう。すると、直後の4回に2ランを打たれ、5回の3ランで追い付かれた。結局、もっと点を取れる時に取っておけば、逆転負けはなかったかもしれない。
とはいえ、ソフトバンクの戦力の充実度は群を抜く。最強の矛と盾を備え、さらに37失策はリーグ最少。打ち勝っている印象が強いが、実は守り勝ってきたチームでもある。この日も川瀬、今宮の二遊間がいい守備を見せた。油断をなくせば、すでにほぼ堅い優勝が、さらに堅くなるはずだ。
日本ハムは初回に浅間が二盗、郡司が右打ち狙いから四球を選び、清宮が先制打。8回の逆転も2つの犠打が効いた。やるべきことをやっている。ソフトバンク以外には勝ち越している。優勝は厳しくても、ソフトバンク戦の負けを減らすことが、順位を上げるカギになる。(日刊スポーツ評論家)




