ソフトバンク担当になって1年目で、幸運にもハワイ日本一旅行に取材で同行した。今回の滞在では、今まで外から見ていた「V旅行」のイメージと違った側面が見えてきた。

新聞やテレビを通して見ていた優勝旅行は、選手同士がワイワイと楽しく騒いでいる姿が印象に残っていた。だが、優勝に慣れているソフトバンクということもあるかもしれないが、今年は独身の参加選手は大竹1人。その大竹も両親を伴っており、ほとんどが家族と水入らずの時間を過ごしている。

もっと驚いたのは、選手たちの意識だった。ベテラン松田宣は「裏方さんも含めて、みんなで来られて良かった。うちは勝ち慣れているから、選手や裏方さんの家族は『この時期はハワイに行けるもの』と思っていたりする。(ハワイの)パンフレットを買ったとか、西武に連敗した時にはパンフレットを捨てたとか、変なプレッシャーがあるよね(笑い)。そういう人たちの思いも感じてやりたいし、必ずここに来られるようにしたい」と話した。

松田宣だけではなく、中心選手たちは「スタッフのために」「みんなの家族のために」という思いを口にする。プレーする選手だけではなく「ソフトバンク」という大きなファミリーを背負って戦っている。常勝軍団の強さの理由を感じた。【ソフトバンク担当 山本大地】