履正社の関本勇輔捕手(1年)が甲子園メンバー入りに前進した。元阪神関本賢太郎氏(40=野球評論家)の長男だ。これまで公式戦メンバー入りはなかったが、順調に成長。解禁初日は捕手でフル出場し、アピールした。

前日7日、絶対的な正捕手の野口海音主将(2年)がシート打撃で左目付近を負傷。大事を取ったため、急きょ巡ってきた大チャンスだった。中学3年時に二塁送球1秒89を出したというスローイングが武器で、岡田監督も「送球はチームでも1番。今日はいい経験になったのでは」と高く評価している。打っても右中間への二塁打を放った。

「昨日はびっくりしたけど、自分がやらないといけないと責任を感じていた。覚悟がつきました。野口さんの存在は大きいので、少しでも近づきたい」

理想の捕手像は父も一緒にプレーした阪神矢野監督だ。「矢野さんのように試合をコントロールできる捕手にあこがれています。父とは普段から野球の話をよくします。一言一言がすごく意味があって、深い。現役19年の経験を教えてくれます」。父が阪神時代に本拠地としていた夢舞台が、着実に近づいている。

◆関本勇輔(せきもと・ゆうすけ)2002年(平14)9月28日、兵庫県生まれ。夙川小1年時に夙川少年野球で野球を始め、投手、遊撃。苦楽園中では兵庫西宮ボーイズに所属。中学から捕手に。履正社では公式戦出場なし。175センチ、83キロ。右投げ右打ち。