大手前高松は英明に一時1点差まで迫りながら、8強で力尽きた。
4回に3点を先制されたが、ナインは「想定内。人生と同じで、乗り越えればいいだけ」と声をかけ合い、6回には2点を返した。8回の攻撃前には、ベンチ裏に集合してミーティングをして気持ちを合わせた。
エース右腕・吉賀琥太朗投手(3年)は気迫の投球を続け、10安打を浴び、6失点しながら9回を1人で投げ抜いた。イニングごとに力強さを増し、7回には自己最速を2キロ更新する144キロをマーク。「みんなで力を合わせて2点を取ってくれたのに、6点も取られて勝たせられなかった」。試合後は悔しさで涙が止まらなかった。
3年生は、上下の学年に挟まれて苦しさを味わうことも多かった。1年生大会で1つ上は準優勝し、1つ下は優勝。対して、古賀たちの学年は8強止まりで「『この世代だけ弱い』と言われて悔しい思いをしてきました」と振り返った。
新チームが立ち上がった昨夏は最初の練習試合で尽誠学園にコールド負け。力の差を見せつけられた苦いスタートから1年、3日前の3回戦ではその尽誠学園を延長タイブレークの末に破った。「メンタルが弱い部分があったけど、3年生12人が力を合わせてやってきて、少しは変わったと思います」。自分たちは弱くないと自信を持てた1勝だった。
昨秋、今春に続く、準々決勝敗退。「みんなで楽しみながら、最後追い上げられたというところでは、うれしい気持ちもあります」。エースの目にまだ涙は残っていたが、最後は充実感をうかがわせる笑みが浮かんだ。【永田淳】

