U18W杯が開幕し、A組の日本は初戦のイタリア戦に臨んだ。今夏の甲子園開幕戦を完投勝利で飾った開幕男・森下翔太投手(3年=創成館)が先発し、ストライク先行でコーナーに丁寧に投げ分ける投球で試合を作った。
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初戦を任された森下が持ち前の強い気持ちで右腕を振った。真っすぐを軸にストライク先行。初回はスライダー、2回にはカーブを交え、相手に的を絞らせない。2回1死からは、力強い真っすぐで5者連続三振を奪った。小倉全由監督(68)の「コントロールがいい。体はそんなに大きくはないが、腕の振りがよく、ボールの回転もいい。まとまったピッチングしてくれればいい」という期待に応える投球を見せた。
代表入りしてからも成長を見せている。社会人との練習試合に先発するも、初回に4失点。「その後、大学日本代表、沖縄県高校選抜との壮行試合で、変化球のコントロールを修正したのでよかったです」。国際大会仕様の硬いマウンドにも、軸足をしっかり踏み込み対応した。持ち前の投球も、大舞台で生きた。左足を上げモーションに入る際、同時に軸足となる右足のかかとを上げる「ヒールアップ投法」を取り入れ、体重移動をスムーズに。より強い力をボールに伝え、躍動感あふれるフォームで、相手を圧倒した。
新しい取り組みが高い集中力を生んだ。チームメートの石垣元気投手(3年=健大高崎)とともに、健大高崎がメンタルトレで行う座禅に一緒に取り組んだ。「しっかり集中できる環境を作れたので良かったです」。心静かに闘志を燃やす。「気持ちで負けずに強気のピッチングをしようと話しました」。チームの守護神に任命された石垣とともに、日本の投手陣を盛りあげる覚悟を決めた。
チームは「100%の力を出そう」と、臨んだ初戦。今夏、甲子園で3試合を投げ打者74人に四死球0の安定感抜群の投球で、開幕男にふさわしく、初戦のマウンドで輝いた。【保坂淑子】

