ソフトバンクのドラフト1位、佐藤直樹外野手(21=JR西日本)が22日、宮崎での春季キャンプに向けて珍目標を掲げた。

福岡・筑後のファーム施設で新人合同自主トレ第4クールがスタートし「全員分のバットを触りたいです」と秘めた思いを明かした。バットに関して独特の感覚を持っているからこその発想だ。

「同じもので、というこだわりはあまりないです。その日に触って『いいな』と思ったものを使いますね。小学校の時からです。その日の直感。触った感じとか、色とかもです」

佐藤はおもむろにチームメートのバットに触れ、実際に試合でも使うことが多いという。ソフトバンクでは内川が気になったバットを手にするタイプで、今宮のものなどを持って打席に立ったことがある。ただ、プロでは珍しいタイプと言えるだろう。

現在は社会人時代に使っていたタイプと、プロ入り後に新調した広島堂林モデルを使用しているが「ずっと一緒のものを使うのは好きじゃない。飽き性なんですかね」と、まだ一本化するつもりはない。

それだけに、気になって仕方ないのが先輩たちの相棒だ。「人のバットを見たり、触ったりするのは好きですね。柳田さんはあれだけフルスイングされる。どんな重さのバットを使っているのかな。内川さんモデルは一時期使っていました。太めだけど、打った感じが良かったので」。誰がどんなバットを使っているのか、1つ1つをその手で確かめる気でいる。バットを介してコミュニケーションも取ることができ、チームにとけ込む上で一石二鳥の作戦だ。

新人合同自主トレも残り1週間。宮崎のキャンプ地にズラリと並ぶバットたちを思い浮かべながら、キャンプA組(1軍)入りへアピールを続ける。【山本大地】