BIGBOSSから、超BIGな提案が飛び出した。日本ハムが9日、2月1日から始まる春季キャンプの詳細日程を発表。新庄剛志監督(49)が、初陣となる同8日阪神との練習試合(宜野座)で、敵将の矢野燿大監督(53)とベンチを入れ替わり、互いのチームを采配するという仰天アイデアを口にした。古巣阪神を巻き込んでの“球界盛り上げプラン”。これも、新庄流!?

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監督として初めて迎える2月の春季キャンプへ向け、BIGなアイデアが飛び出した。千葉・鎌ケ谷でスタッフ会議を終えた新庄監督は、初の対外試合の相手が古巣阪神に正式決定し「(敵将の)矢野さんと何か出来たらいいですね。ちょっと考えたい。ファンファーストなので、僕は」。間髪入れずにアイデアが天から降りてきた。「監督、代わりますか? じゃあ。そうしたら、相手の良さ悪さが分かるでしょ。はい、記事これ」と、楽しそうに笑った。

実現すれば、阪神のベンチにBIGBOSSが、日本ハムのベンチに矢野監督が座り、互いのチームを采配することになる。ワクワクするような規格外のプランを、メディアを通して提案するのが新庄流。根底にはファンへの思いがある。「ファンは宝物。僕は阪神で10年育ててもらったから。そういう意味でも、阪神ファンにも喜んでもらえるような何かを」。プロ人生をスタートし、一流へと駆け上がった古巣への感謝は、忘れていない。

新庄監督自身は“2軍キャンプスタート”を決断した。2月1日のキャンプ初日は、沖縄・名護の1軍キャンプではなく、2軍キャンプ地の沖縄・国頭へ足を運ぶ。名護から車で約40分の移動には「スーパーカーを用意しておこうかな」。1、2軍の垣根をなくし、頻繁な入れ替えで競争をあおる考えで「(2軍スタートで)落ち込んでいる選手がいると思うんですよ。『俺、君たちを振り分けてないよ』って伝えてあげないと、横一線の意味がないから」と意図を説明した。

キャンプでは実戦10試合を予定。笑顔で「多分(練習は)遅くまでやる。1軍も2軍も、ボールが見えなくなったら終わり」「ふてくされていたら、すぐ2軍に落とす。昭和の血が騒ぐ」と、過酷なキャンプを予告した。テレビカメラに向かって「何を着ていこうかな。スーツケース8ボックスくらい?」と冗談を飛ばしたが、撮影が終わると、すぐに「あれ、テレビ用。これからは主役は選手。俺じゃない」。大注目のキャンプインまで、いよいよ1カ月を切った。【中島宙恵】