ロッテ西野勇士投手(31)が948日ぶりの勝利投手になった。
7回無失点だった先発ロメロの後を受け、8回に2番手で登板。3人からきっちりアウトを取ると、味方が9回に3得点。「勝ちがついたのは野手が打ってくれたおかげなので。本当に、野手に感謝したいです」と丁寧に話した。
【ニッカン式スコア】12日のソフトバンク-ロッテ戦詳細スコア
右肘のトミー・ジョン手術を受け、リハビリなどで2年間、公式戦登板がなかった。約2年7カ月ぶりの白星。率直な心境は。
「いやぁ、なんか、なんとも。うれしいはうれしいですけど、もちろん」
今季すでに5試合目のリリーフ登板。井口監督も「今年に関してはリリーフで行くと思います」と明言している。タフな場面はこれまでも、これからも。自身の白星よりも、チームの勝利を求めている。
淡々と振り返るものの、自身の直後に同じトミー・ジョン手術を受け、復活を目指している種市篤暉投手(23)の話題になると、言葉の情感が強まった。
「自分の3カ月後にあいつが手術して、本当に僕と同じような症状をたどりながらリハビリしてるんで。あいつのつらいことも分かりますし、うまくいかないこともあるっていうのは分かるんですけど。僕も治るのかなと思いながらやっていましたけど、こうやって治って投げられているので、自分のこの姿を見てもらって、あいつを勇気づけることができたらいいなと思っています」
そのためにも、しっかりと腕を振り続ける。この日も140キロ台終盤をそろえ、球場表示で「152」と出た直球もあった。【金子真仁】