メインイベントのGHCナショナル選手権の試合で、ドラゴンゲートから参戦中の挑戦者望月成晃(51)が王者杉浦貴(51)を退け、ノアのシングルタイトル初戴冠を果たした。

鉄人同士の戦いだった。序盤からエルボー、ローキックの激しい打ち合い。お互いに1歩も譲らず、ふらふらになりながらも、意地でリングに立ち続けた。最後に立っていたのは望月だった。25分1秒、ローキックを顔面に打ち込み、難敵を沈めた。

悲願のタイトルマッチだった。同じ70年生まれのライバルで“ご近所さん”。数年前に見かけたのが初対面で、当時はあいさつを交わす程度だった。だが、19年のノア参戦後、すぐにそのプロレス観にひかれた。「戦いに対するベクトルが似ている。波長が合う。ずっと杉浦さんとシングルをやりたかった」と、対戦を熱望。10日の6人タッグマッチ勝利後に「そこにある赤いベルトかけて俺とやってくれませんかね!」と自ら挑戦者に名乗り出た。

「勝てば大きい、負けても何もない。等身大の正直な気持ちを出して純粋に戦いたい」と臨んだ試合で、最高の結果を出した。試合後、新王者は「いろんなベルトを巻いてきたけど、今日以上の勝利はない」と破顔。手にした赤いベルトをじっくりと眺め「杉浦貴のように強いプロレスラーがいるうちは、何を言われようとギブアップしない」と誓いを立てた。【勝部晃多】