単独先頭の東前頭筆頭の高安(32=田子ノ浦)が、初優勝に王手をかけた。東前頭15枚目輝(28=高田川)を下し、ただ一人の2敗を死守。悲願の初優勝が目の前に迫った。

05年春場所が初土俵。初土俵から所要105場所での初優勝なら、優勝制度ができた1909年(明42)以降、歴代2位のスロー記録となる。また、新入幕から所要68場所は歴代3位、32歳8カ月での初優勝なら年6場所制となった58年以降では歴代4位となるなど、ベテランらしい記録がつく。

また、7月の名古屋場所は西前頭2枚目逸ノ城、9月の秋場所は東前頭3枚目玉鷲が優勝しており、高安が優勝すれば史上初の3場所連続平幕優勝だ。今年は31年ぶりに6場所全ての場所で異なる優勝力士が誕生することが確定しているなど、混戦模様となっている大相撲界。一年納めの場所を、大関経験者のベテランが締める。