今秋、関西から将棋のプロ棋士が2人が誕生します。10月1日付で四段に昇段するのは神戸市出身の生垣寛人新四段(22)と英国出身、京都市在住の山下数毅新四段(17)です。2人は日本将棋連盟関西本部に所属。関西将棋会館(大阪府高槻市)で2人を取材する機会がありました。
将棋のプロ棋士養成機関「奨励会」の第77回三段リーグで13勝5敗で四段昇段を決めた生垣新四段は「粘り強く、人間らしい将棋というか、振り飛車でがんばっていこうかなと思っています」。棋風は振り飛車党。人工知能(AI)は振り飛車を評価せず、少数派となったスタイルですが、生垣三段は“人間らしさ”について、「僕自身もAIは使ってはいるんですが、(評価値が)悪くなることはあると思うが、そこで逆転し、熱い将棋をお見せしたい」と意気込みました。滋賀大経済学部の2回生でしたが、9月末で退学することを決めました。
竜王戦5組ランキング戦決勝進出による2回目の次点を獲得した山下新四段はフリークラス編入による四段昇段となります。父は京大数理解析研究所の講師を務める数学者。プログラミングに打ち込む17歳は10月1日から現役最年少棋士になります。最年少について「意識しないでがんばりたい」と話します。
名人戦につながる順位戦には参加できないフリークラスからのスタートとなりますが、山下新四段は「一局一局を丁寧に重ねていけば、順位戦に参加できると思う」。順位戦はA級からC2まで5クラスあり、リーグ戦の成績によって昇級・降級し、A級優勝者が名人戦の挑戦者になります。フリークラスで、「30局以上で勝率6割5分以上」などの条件を満たすと、順位戦C級2組昇級が決まります。一方で10年以内にC2に上がれなければ引退となります。
「常に成長し続ける棋士になりたいなと思います」と山下新四段。
新星2人のそれぞれの「名人の道」が始まります。【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)




