テレビ各局が新型コロナウイルス感染拡大防止のためにロケやスタジオ収録、ドラマ撮影を休止した影響が、ロケ弁当を手配する業者にも広がっていることが9日、分かった。

銀だら西京焼き弁当が有名な「金兵衛」の担当者は「テレビのスタジオやロケに入れるお弁当はもちろん、企業や大学、病院など、すべての注文がなくなってしまっている。現在は普段の4分の1くらい」と説明。代々木上原、日本橋、八重洲で店頭販売もしているが、いつもはすぐに売り切れる人気の弁当も、「外出自粛」の影響か、昼すぎでもまだ残っていた。

新型コロナウイルスによる影響は2月はじめから出ていたが、2月末に安倍晋三首相が学校の休校やイベント自粛を求めて以降、キャンセルが相次ぐようになったという。その後、1週間くらいで予約数は戻ってきたが「3月末の東京オリンピック(五輪)延期や、小池都知事が会見で『ロックダウン(都市封鎖)』と口にしてからは、キャンセルに次ぐキャンセルとなりました」。

先週から今週にかけて、テレビ各局がロケ、ドラマの中止を相次いで決定。7日には、7都府県に来月6日までの緊急事態宣言も発令された。担当者は「予約は、大型連休明けまで入っていません。今後は様子を見ながら、来週頭に予約について判断するというお客様がいらっしゃいますが…」と、その影響を説明した。【小谷野俊哉】