上方落語協会の定時総会が30日、大阪・天満天神繁昌亭で行われ、18年に戦後7代目会長に就いた笑福亭仁智(67)の再選が承認された。4月24日に次期会長候補選が行われ、仁智会長が最多得票を得ていた。2期目で会長任期は2年。副会長の桂米団治(61)も再任。前会長の桂文枝(76)が特別顧問に就くことも決まった。

仁智は上方の重鎮、笑福亭仁鶴の一番弟子。仁智会長は協会を通じて「ピンチをチャンスに変える新体制で、協会一丸となって難局を乗り切りたいと思います」とコメントした。

新型コロナウイルス感染拡大防止で公演中止が相次ぎ、協会では今春に、落語家らにアンケートを実施したところ、回答者の約7割が「4月は無収入」と答えた。緊急事態宣言は解除され、商業活動は戻っているものの、公演の収容制限などもあり、窮状から完全回復までは遠いが、リモート動画配信など、新たな試みに臨み、7月1日から繁昌亭寄席を再開する。