西川貴教(52)が16日、東京建物Brillia HALLで行われた主演のミュージカル「スクールオブロック」(17日初日、同所ほか)プレスコールと質疑応答で、コロナ禍で20年6月に全公演中止となったことを乗り越えての、4年越しでの日本初上演に、ダブルキャストの柿澤勇人(35)ともに不退転の覚悟を示した。
西川は劇中で、ロックを愛する破天荒な熱血バンドマンのデューイ・フィンを演じた。1999年(平11)の「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」でミュージカル初挑戦&主演して以来、24年ながら、ダブルキャストは初挑戦。「普段、音楽をやらせていただいて、こうやって(ミュージカルに)お呼ばれして、やらせていただきますが、初めて1つの役を2人で割ってやらせていただく。同じシーンを、同じだけ共有してくれる柿澤君が常にいてくる。新鮮でしたし、不思議な感覚。時にお客さんであり、同じ役を割っている仲間であり、アプローチも違うので、ずっと柿澤君が印象的な人物」と柿澤への思いを語った。
「スクールオブロック」は、2003年の米コメディー映画「スクール・オブ・ロック」(リチャード・リンクレイター監督)を、15年に英国の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバー(75)がプロデュース・音楽を務め、ブロードウェイでミュージカル化。売れない落ちこぼれ熱血バンドマンでロッカーのデューイ・フィンが、バンドバトルでの優勝を目指していた中、自らのバンドを追われ、居候させてもらっていた親友ネッド・シュニーブリーになりすまし、名門進学校の臨時教師として、生徒たちにバンドを組ませる物語だ。
柿澤は「この作品は、もちろん、子どもたちと先生が、ひょんなことから出会って、お互いロック、音楽を通して成長する。子どもたちのピュアな芝居というか、芝居なのか本人しか分からない、僕らじゃ出せないものがあり、ふとした時にグッとくる」と生徒役の子どもたちとの共演について熱く語った。そして「稽古場で西川さんバージョンを見ていて、子供のシーンでグッとくるわけです。ふと横を見たら、西川さんがタオルを目頭に当てて号泣している…耐えられないと。歌や音楽のない芝居で」と、西川が生徒役の子供たちの稽古を見ただけで号泣したと明かした。
バンドメンバーとなる生徒役は、大規模オーディションを経てビートチーム12名、コードチーム12名の計24名が選ばれた。檀上では、歌はもちろんギター、ベース、キーボード、ドラムも演奏する、その生々しさと質の高い演奏が見どころだ。柿澤は「2チーム、全然、違うんですけど、個性があって心をわしづかみにするシーンがある。僕よりも西川さんが先に泣いちゃう。子どもたちよりも、ピュアな心を持つ西川さん」と西川のピュアなハートをたたえた。
西川と柿澤が、ともに生徒役たちに熱い思いを抱く裏には、3年前の全公演の中止があった。柿澤は「3年前、立ち上げてオーディションに受かって、さぁ、やろうというところで中止になっちゃった子どもたちが来てくれると思う。彼らが見て、やりたかったなと思えるような…そして、私たちの方が良かったじゃない、と思われないようにしたい」と力を込めて誓った。西川も「我々、大人チームも、お声がけいただいてから4年ほど、公演を待ちました。その中で、残念ながら一緒に出来なかった、みんなもいる。その分の思いや、このチームとして新たなパワーをステージに与えてくれるスタッフ、キャストもいる。思いを受け止めに来てください!!」と訴えた。
プレスコールと質疑応答には、ロザリー・マリンズ役の濱田めぐみ(51)、ネッド・シュニーブリー役をダブルキャストで務める梶裕貴(37)と太田基裕(36)、パティ・ディ・マルコ役ダブルキャストで演じる、はいだしょうこ(44)と宮澤佐江(33)、翻訳・演出の鴻上尚史氏(65)が参加した。



