名古屋市の河村たかし市長が東京オリンピック(五輪)ソフトボール日本代表の後藤希友投手(20=トヨタ自動車)の金メダルをじかにかんだ問題を受けて、後藤が所属するトヨタ自動車は5日までに「あるまじき行為で、敬意が感じられない」とのコメントを発表した。

東京五輪・パラリンピックの最高位スポンサーを務めるトヨタ自動車は開会式前の19日に、五輪に関するテレビCMの国内放映や、豊田章男社長ら関係者の開会式出席を見送ると表明。協賛活動の縮小となり、巨額の資金を提供しているスポンサーとしては異例の対応に動いた。

新型コロナウイルス感染拡大下での開催に反発する声に配慮した経緯もある。19日に取材に応じた長田准執行役員は「私たちの強い思いとしてはアスリートに競技に集中してほしい」と強調。自社サイトによる選手や競技の紹介と大会運営のサポートに重心を置く動きも見せていた。

トヨタは2015年に最高位のスポンサーとなった。契約期間は24年までで、契約額は非公表だが、総額で1000億円を超えるとみられている。