女子400メートル個人メドレー金メダルの大橋悠依(25=イトマン東進)が、女子200メートル個人メドレーも制し、日本女子初の競泳2冠を達成した。

前半の100メートルを2番手で折り返した。最後の自由形で競り合いを制した。

「正直すごい接戦になると思っていた。金はどうかなと。最後は自分も体が止まっていたが、何とか」と振り返った。

五輪で女子の2冠は日本で初めて。「うれしいです。勝つも負けるも後悔がないといえるように泳ごうと思った。それがよかったと思う」と笑顔だった。

大橋はこの日で5日連続のレースとなった。準決勝は2分9秒79で余力を残して決勝に進出していた。「いいレースができました。400メートルをとっているからこそ、気持ちの余裕もある。全員にメダルのチャンスがあるので、思い切って行ければ」と話していた。

大橋は17年世界選手権で銀メダルを獲得している。19年世界選手権は400メートルで銅メダル。200メートル、400メートルの2種目で同時に表彰台に上がったことはなかった。

25日に金メダルを獲得した際は「うれしい気持ちと信じられない気持ち」と喜びを口にしていたが、しっかりと気持ちを切り替えて、200メートルに臨んでいた。

◆日本選手の五輪同一大会複数金メダル 日本女子では大橋悠依が夏季五輪初。冬季では2018年平昌大会のスピードスケートで高木菜那が2種目で優勝している。夏季の男子では68年メキシコシティー大会の体操男子で中山彰規が団体総合とつり輪、平行棒、鉄棒の計4個を獲得したのが最多。体操は16年リオデジャネイロ大会の内村航平(団体総合、個人総合)まで14例(同一大会4個1回、3個4回を含む)あるが、他は競泳が北島康介らで3例あるだけ。冬季男子は98年長野大会ノルディックスキー・ジャンプの船木和喜がラージヒルと団体で獲得したのが唯一。