<W杯アジア最終予選:日本2-0オーストラリア>◇B組◇31日◇埼玉
井手口のゴールは見事だった。涼しい気候が手伝ったとはいえ、後半残り10分を切った、体力的に厳しい時間帯だった。原口が粘り、フォローに走った井手口が個人技で決めた。全員が高い位置で相手をつぶしにいく、同じベクトル(方向性)を持っていたからこそ生まれた得点だ。
内容より結果が求められた日本は、1試合限定の戦法を選択した。先述した高い位置からの守備は、まず前線の大迫、乾、浅野のFWに求められた。通常なら指名されていない3トップの組み合わせだったかもしれない。連係ではぎこちない面もあったが、それを超越するスタミナが3人にあった。この試合に限れば、本田が求められる役割ではなかった。
そして井手口と山口の中盤2人を合わせた前線からの5人は、体力勝負で徹底的にオーストラリアを苦しめた。攻撃の構築を満足にさせなかった。少なくとも守備では受け身にならない、という強い信念が感じられた。この日の日本はW杯本大会とは切り離した次元で試合に臨み、完璧な結果を残した。(日刊スポーツ評論家)



