昨季王者の川崎フロンターレと2位名古屋グランパスの上位対決は1-1の引き分けに終わった。川崎Fの前指揮官で、現在名古屋を率いる風間八宏監督(57)の技術を駆使した攻撃スタイルのぶつかり合い。1-1のスコア以上にハイレベルな見応えのある試合で、引き分けでも両チームのサポーターから大きな拍手が起こった。

名古屋が前半45分、MFマテウスのスーパーミドル弾ゴールで先制すれば、川崎Fも後半24分に途中出場のFWレアンドロ・ダミアンのスーパーゴールで追いつく。両チームとも、ボールを取られたらすぐ取り返すハードワークが光り、持ち味のパスサッカーを展開した。風間監督は試合後「両チームを通しておもしろいサッカーはできたのではないかと思います。こういう試合をたくさん続けたい。この中でやっていくことで、選手はうまくなると感じました。ただし、我々はまだまだ満足ではない。決定的なチャンスをつくりながら、仕留めきれなかった。ピンチもほとんどなかったが、水を漏らしてしまった。その課題は残ったゲームだったと思います」と総括した。

川崎Fの鬼木達監督は「前半は決して悪い内容ではなかった。ワンチャンスをやられてしまった。それでも集中力を切らすことなく追いついたのは評価できる。ただ、ホームなので勝ちきらなければいけなかった」と話した。レアンドロ・ダミアンは後半41分、交代カードを3枚切った後に右太ももを痛め、足を引きずりながらのプレーになった。ももの前の打撲で、レアンドロ・ダミアンは「痛みはありますが、それほど重傷でない」と語り、得点場面を「自分のパワーをすべて使ってゴールすることができた」と振り返り、「連勝はストップしましたが、負けてないので」と前を向いた。