J2ジュビロ磐田は0-0でザスパクサツ群馬と引き分け、1試合を残してJ2優勝が決まった。攻撃陣は29試合ぶりの無得点に終わったが、守備は無失点。今季14度目の完封で栄冠を手にした。

その立役者はGK三浦龍輝(29)だ。前半37分、至近距離からの相手のシュートを右手1本でセーブした。「ファーサイドにくるだろうなという感じがあった。ただ、先に動いてしまうとニアに打たれるかもしれなかったので、最後まで我慢して、自分の取れる範囲で対応しようと思った」。この日最大のピンチを冷静な判断でしのぎ、チームを救った。

今季は36試合に出場。2017年の加入から4年間でわずかリーグ2試合出場にとどまっていた苦労人にとっては飛躍のシーズンとなった。三浦は「初めてたくさん試合に出させてもらって、こういうところが通用するんだなという自信を持てた。それを来シーズンに生かして、もっとレベルアップしたい」と力強い表情を見せた。

今季はリーグ最多73得点を挙げた攻撃力が注目されるが、ゴールを量産できたのは堅固な守備があってこそだろう。最後方からチームを鼓舞し、支えてきた守護神の存在は大きかった。【神谷亮磨】