スペイン2部サラゴサに所属するMF香川真司(31)が来季、米国もしくはカタールに移籍する可能性が浮上しているとスペイン紙アスが7日に報じた。

昨年夏、サラゴサに入団した香川の契約期間について、クラブは2年契約の2021年6月30日までと公表している一方、同紙はサラゴサが1部に昇格した場合、契約が自動的に1年間延長される条項が含まれていることを明かしている。

しかし、2つの理由により、香川の将来がサラゴサではなく、米MLS(メジャーリーグサッカー)やカタール・リーグにあることも伝えている。

1つ目の理由として、香川がスター選手として迎えられたものの、期待されたようなパフォーマンスを見せられていないこと、そしてクラブが新たにプアードを獲得したことにより、現在はスタメン落ちしていることを挙げている。

そして2つ目の理由に、高額な年俸がネックになることを挙げている。香川は現在、チームトップクラスの税込44万4000ユーロ(約5106万円)を受け取っており、さらに1部に昇格した場合、その金額は3倍に跳ね上がるという。一方、サラゴサが1部昇格を果たした場合でも、サラリーキャップ(移籍金の減価償却費及び選手年俸)は1800万ユーロ(約20億7000万円)になると推測されており、香川の高額な年俸が大きな負担になると見られている。

香川は今冬の移籍市場でMLSのコロラド・ラピッズ、FCシンシナティの2クラブからのオファーを受け取っていた。しかしサラゴサでの生活を心地よく感じているため、プレー続行を選択したが、前述した2つの理由により、わずか1年でサラゴサを離れる可能性が浮上しているのである。

香川は今季、新型コロナウイルスの影響でリーグが中断されるまで、リーグ戦23試合に出場して2得点1アシストを記録。先発出場は18試合あった。

(高橋智行通信員)