【マドリード=高橋智行通信員】レアル・マドリードは3-1でバルセロナに勝利し、昨季ホームで0-4の大敗を喫したリベンジを果たした。今季リーグ8勝1分けで無敗をキープ。勝ち点を25に伸ばし、バルセロナから首位の座を奪還した。
両チームとも8試合7勝1分けの勝ち点22で並び、頂上対決となった今季最初のクラシコ。Rマドリードは11日にアウェーで行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)・1次リーグ第4節でシャフタール・ドネツク(ウクライナ)と1-1で引き分け、2節残して決勝トーナメント進出を決め、いい流れの中、バルセロナをホームに迎えた。システムは4-3-3で、アンチェロッティ監督はGKクルトワをけがで欠いた以外、ベストメンバーで臨んだ。
対するバルセロナは先月下旬の国際Aマッチ期間より、特にDF陣に負傷者が続出。さらに12日にホームで行われた欧州CL・1次リーグ第4節でインテル・ミラノ(イタリア)と3-3で引き分け、決勝トーナメント進出が非常に厳しい状況に陥っていた。DF陣に問題を抱えたシャビ監督はいつも通りの4-3-3で臨み、けが明けのクンデをCBに入れ、ビニシウス対策として、ベテランのセルジ・ロベルトを右サイドバックに起用した。
満員の大観衆の中、試合がスタート。立ち上がりはバルセロナがボールをキープし、Rマドリードが自陣で待ち構えるという展開で試合が進んでいく。
最初のシュートはバルセロナに訪れた。5分にラフィーニャがミドルシュートを放つがルニンの正面を突く。対するRマドリードは7分、左サイドを抜け出したメンディのパスからビニシウスがシュートを打つが、DFに阻止された。
後方でブロックを作りカウンターを狙ったRマドリードは12分、クロースがバルセロナのハイプレスをかいくぐり、ピッチ中央でブスケツに引っ張られながらも前線にスルーパス。そのボールに反応し、DF裏に抜け出したビニシウスがペナルティーエリア内に持ち込みテア・シュテーゲンと1対1を迎えるも失敗。しかし、発表を翌日に控えたバロンドール2022の最有力候補であるベンゼマがその跳ね返りをゴールに蹴り込み、先制点を記録した。
その後、バルセロナが反撃し、巧みなパス回しからゴールを狙っていく。そして25分、ラフィーニャが右サイドからグラウンダーのクロスを入れ、レバンドフスキがファーポストで合わせるがわずかに枠を捉えられなかった。
Rマドリードは35分、メンディのパスをペナルティーエリア手前で受けたバルベルデがゴール左下隅にシュートを突き刺し2点差にした。
前半、Rマドリードが効率よく得点を重ね、バルセロナに6割以上ボールを持たれるも、ゲームをうまくコントロールして的確なポジショニングでスペインリーグ得点ランキングトップに立つレバンドフスキを封じ込め、2点リードで前半を折り返した。
両チームとも選手交代なくスタート。後半開始後、前半よりも高い位置でプレーしたRマドリードが有利にゲームを運び、7分にビニシウスのサイドチェンジを右サイドで受けたベンゼマがゴールネットを揺らすがオフサイドでノーゴール。
バルセロナは悪い流れを断ち切るため、15分に3枚替えを敢行してフェラン・トーレス、ガビ、ジョルディ・アルバを同時投入し、さらに28分にアンス・ファティをピッチに入れ、再び自陣に引いて待ち構えたRマドリード相手に調子を上げていった。
この交代が功を奏し、38分にアンス・ファティが左サイドを突破してグラウンダーのクロスをゴール前に送り、フェラン・トーレスが押し込んでバルセロナが1点差にした。さらに42分、アンス・ファティが至近距離からシュートを打つが、チャンスを生かせなかった。
終盤、バルセロナに苦しめられたRマドリードだったが、44分にロドリゴがペナルティーエリア内でエリク・ガルシアに足を踏まれて倒された後、主審がモニター確認しPKの笛を吹いた。これをロドリゴ自らが冷静に決め、試合を終わらせた。
記念すべき公式戦250回目のクラシコでRマドリードは、通算対戦成績を101勝52分け97敗としている。