福岡国際マラソンが今年12月5日の第75回大会で終了することが26日、発表された。男子マラソンの川内優輝(34=あいおいニッセイ同和損保)は同日、都内で取材に応じ、「本当に残念でショック」と話した。

「強くない時」の09年に同マラソンを初めて走った川内は以降、11回出場している。「10回以上出たマラソンがなくなるのは非常に残念。あのコースはすごく走りやすくて、福岡のみなさんは素晴らしい応援を毎回してくれた」。世界選手権に4度出場している。うち2度は福岡国際の快走で、代表に選ばれていた。

過去に日本人トップは3度あるが、いずれも総合では3位。海外勢に屈し、頂点に立ったことはなかった。「私の目標は福岡国際マラソンで優勝すること、というのがひとつ、五輪、世界選手権以外でありました。その目標がたぶん遠のいてしまう。というか、今年を逃したら、永遠に達成できなくなってしまう。なんとしても、今年の福岡国際マラソンで優勝を狙えるような走りができる状態に持っていきたい」と言った。

高速化が進む中、薄底シューズ派だった川内は記録の波に取り残されていた。しかし、今年2月のびわ湖毎日マラソンでは初めてアシックス社の厚底シューズを履いてレースに挑み、8年ぶりの自己記録となる2時間7分27秒をマーク。「せっかく厚底を履くようになって、自己ベストも更新し、十分戦える水準まできた。自己ベストを更新して、2時間6分台、その上の記録を狙っていけるような状態にしたい」と力を込めた。