体操男子の米倉英信(21=福岡大)が、「ヨネクラ」を成功させる。全日本選手権の開幕を翌日に控えた25日、会場の高崎アリーナで練習を終え、「期待しないようにしていて、忘れた頃に連絡が来たので…」と快挙を振り返った。

国際体操連盟が15日、各種目の新技を公式ユーチューブで発表し、跳馬で「ヨネクラ」が認定されたばかり。成功させた国際大会から2カ月ほど経過しており、喜びも「不意を突かれた」という。新技は、側転とびから後方に伸身宙返りをして3回半ひねる。Dスコア(演技価値点)6・0の大技は、27日の種目別トライアウトで挑戦予定で、「名前がついてからは初ですね。自信を持って飛びたい」とあらためてお披露目する。

挑戦し始めたのは高校2年の時。ロペス(伸身カサマツ2回ひねり)をやるために、よりひねりが多い独自技の挑戦を促されたという。試行錯誤を始め、1年ほどで感覚をつかみ始め、大会で決めたのは昨年の全日本選手権だった。それから1年。同じ大会は、東京オリンピック(五輪)へもつながる登竜門となる。練習での成功率も上昇してきており、「試合で成果を出したい」と誓った。