昨年9月の世界選手権東京大会5位で、日本記録(12秒92)保持者の村竹ラシッド(24=JAL)が、今季初戦を向かい風0・2メートルの13秒05で大会記録を0秒20更新して優勝した。

1台目から8台連続でハードルに体を当てるも、スピードは増すばかりだ。

昨年4月に初戦だったダイヤモンドリーグ(DL)アモイ大会の13秒14を上回るシーズンインに「思ったより記録が出たなっていう感じ。去年よりもいいタイム出ていますし、まずまず」と笑みをこぼした。

「何が足りなかったんだろう」。昨年の世界選手権東京大会はメダルに届かず、涙ながらに語ったシーンは国民の心に刻まれた。

再起を図った冬季練習は、ハードルをあえて置いたスプリント練習をしたり、障害を越える際の後ろ脚の軌道を見直したという。

「もっと自分の(ハードリング)技術に頼りたい」。よりスピードのある中で自分のテクニックを最大限に引き出すことを考えてきたという。

「言葉がなんか通じるのがいいな」。世界選手権東京大会以来となる国内のレースでは多くのファンからの声援にも応えていた。

16日にはDL上海大会でのリーグ開幕戦に出場し、本格的な戦いも始まる。

「去年は散々メダル、メダルって言っていましたけど、結局金だったら勝ちですけど、銀と銅は負け」と言い切った村竹。今季の目標にはアジア記録(12秒88)の更新、1つ以上のDLタイトル獲得、9月のアルティメット選手権の表彰台、愛知・名古屋アジア大会優勝の4つを掲げた。

「来年、再来年でちゃんと金メダルを狙えるように長いプロセスを持っている」。日本の誇るハードラーにしか見えない景色がある。