スポーツ庁の室伏広治長官(46)が19日、都内でパラリンピアンを題材にした教材について、日本パラリンピック委員会の河合純一委員長(45)と意見を交換した。国際パラリンピック委員会が公認する教材「I’mPOSSIBLE(アイムポッシブル)」の15分バージョンが公開されて、室伏長官も視聴した。

同教材はパラリンピアンの物語を紹介。「できないことをできることに変えるためにどのような工夫がなされているか」などを考えることを目的としている。6月までに全国小中高3万6000校に配布された。

ただ教材は授業1コマ分を想定しており、コロナ禍で休校があった現在は、なかなか授業で取り上げる機会の確保が難しくなっていた。それを受けて、朝の会や家庭でも使用しやすいように、15分の短縮バージョンが作成された。この日はパラ競泳木村敬一(30)を題材にしたものが流れた。

室伏長官は「人間の可能性、ためらわずに前進する力強さが感じられた。児童の素晴らしい学びになると思う。私自身も小さなことにこだわらず、大きな目標に向かって取り組んでいかなきゃいけないということを勉強させてもらった」と感銘を受けた様子だった。

河合委員長は「困難に乗り越える力は自分たちの中にもあるということを気づくことを大きな目的としています」と説明した。

教材「I’mPOSSIBLE(アイムポッシブル)」は「TOKYO 2020」公式サイト内の「東京2020教育プログラム」で紹介されている。